林
TRIAL

ライア・サンツ選手

ライダーの概要

ライア・サンツ選手は、さまざまなカテゴリーであらゆる勝利を勝ち取ってきた、チャンピオンの中のチャンピオンというべき存在です。

はじめてバイクにまたがったのは4歳のとき。兄が所有していたMontesa Cota 25ccが、ライア・サンツ選手を2輪の世界に誘いました。世界タイトルに加え、国別対抗戦トライアル・デ・ナシオンでも6度優勝しているほか、トライアルではすべての女性カテゴリーで勝利を挙げ、伝説的な存在として先頭を走り続けるという前人未踏の戦績を挙げています。

さらに、ライア・サンツ選手の挑戦はトライアルだけに留まらず、エンデューロ、ダカール・ラリーといった他カテゴリーへも果敢に挑戦した女性ライダーとしても名前が知られています。エンデューロでは3度もの世界タイトルを獲得。これまで参戦したダカール・ラリーでは4大会いずれもベスト女性ライダーに輝いています。ダカール・ラリーの大会では7位につけるなど、性別の壁を超えてトップクラスの実力を発揮している選手です。

戦績・活動

ライア・サンツ選手は、現役の女性ライダーの中で誰よりも優勝回数が多い選手でもあります。
2015年には、ダカール・ラリー5年連続完走を果たしました。この年の記録は総合9位完走。過去4回と同じく女性ライダーとして最上位フィニッシュという点でも特筆するべきですが、過去36回のダカール・ラリー女性最上位フィニッシュでもありました。ダカール・ラリー史上最高の2輪レーサーのひとりとしての地位を確実にしたことは間違いありません。
トップ15での完走を過去4回記録しているほか、FIM女子トライアル世界選手権タイトルで13回、FIM女子エンデューロ世界選手権タイトル5回など、常識を超える数のタイトルを獲得しています。

2輪から4輪へ

2021年から、ライア・サンツ選手はさらに新しい挑戦への一歩を踏み出しました。近年ではダカール・ラリー2輪の女王とも呼ばれていたライア・サンツ選手なんと4輪の世界でデビューを果たしたのです。ライア・サンツ選手は、2輪で数々の優勝を勝ち取ったうえで、4輪の世界で活躍するという夢ももつかみ取ろうとするバイタリティは敬服に値します。

ライア・サンツ選手は、同郷のラリードライバーと共に、2021年に新設されたエクストリームE(電気自動車による国際オフロードレース)に参戦しました。2輪から4輪へ舞台を変えても、ライア・サンツ選手の挑戦は続きます。