モトクロスの概要
モトクロスとは、競技専用バイク(モトクロッサー)を用いてオフロードに設けられたコースで順位を競う競技です。モトクロスのコースは起伏に飛んでおり、丘陵や斜面で急勾配のある場所にあえてコースを作ったり、ジャンブ台を設置したりしています。
スピードが求められる競技ではありますが、起伏に富んだコースを右へ左へと走り、ジャンプ台を駆使して宙を舞うアクロバティックな動きも多いのが特徴です。こういったジャンプパフォーマンスを「トリック」と呼び、評価に加点するフリースタイルモトクロスというカテゴリもあるため、参加者はもちろん、観戦側にとっても臨場感に溢れた目に楽しいレースとなります。
プロが乗るようなマシンだけではなく、入門用や遊び用に50~85ccのミニモトクロッサーも存在するため、チャイルドクラスやレディースクラスの大会も盛んに行われています。このように競技人口の間口を着々と広げているのがモトクロスであり、モトクロスでも他のオートバイ競技でも、4~5歳からモトクロスをやっていたという選手も珍しくはありません。
モトクロスのルール
モトクロスはスターティングゲートを使って一斉にスタートするという特徴があり、他のオートバイレースと比べるとスタートの仕方が独特です。
モトクロスのルールはシンプルで、制限時間内にもっとも多くの周回して、最初にチェッカーを受けたら勝ちとなります。つまり、制限時間内にどれだけ長く走れたかによって勝敗を決めるのです。
モトクロスの種類
モトクロスからは様々な種目が派生しています。主要な種目として、フリースタイルモトクロス(FMX)が挙げられるでしょう。
FMXはモトクロスから派生した種目です。ジャンプ台を使って「魅せる」パフォーマンスをするライダーもいたのですが、1990年代に、スピードではなくジャンプパフォーマンス(トリック)を競う流れも生まれてきました。これを、モトクロッサーを使ったエクストリームスポーツとして、フリースタイルモトクロス(FMX)と呼ぶようになりました。
FMXで使うモトクロッサーは、通常のモトクロスで使うマシンをベースに、よりトリックが出しやすいように改良されています。
また、モトクロスの主要な選手権は2つあります。
1つ目は、「AMAモトクロス選手権」です。アメリカを中心に開催されています。
2つ目は、「FIMモトクロス世界選手権」で、こちらはヨーロッパで開催されている選手権です。