レーサー
ENDURO

高杉奈緒子選手

レーサーの特徴

高杉奈緒子選手は、エンデューロを中心としたオフロード競技において、国内外で活躍する日本人女性ライダーです。もともとロードレースでキャリアをスタートさせた後、オフロードの魅力に惹かれて転向したというユニークな経歴を持ち、高速域での走りや正確なブレーキングといったロードレース由来の技術に加え、荒れた路面や悪天候にも耐えうる体力や集中力を兼ね備えています。エンデューロは長時間コースを走り続けるため、完走すること自体が困難ですが、高杉選手は困難な状況を乗り越える粘り強さと冷静な判断力を武器に、着実にレースをフィニッシュへ導いています。

戦績

国内のエンデューロ大会では、女性ライダーとして初めての上位入賞を果たすなど、先駆者的なポジションを築いてきました。長く険しい山道や岩場を含むコース設計が多いエンデューロでは、予想外のアクシデントが起こりやすいのですが、高杉選手は持ち前の精神力とライディングテクニックで難所を切り抜けることが多いです。ロードレースで培ったコーナリング技術や、スピードに対する恐怖心の克服は、エンデューロでも大いに役立っており、特に高速区間から一転してテクニカルなセクションへ移る際の切り替えの速さは彼女の強みの一つと言えます。海外のレースにも積極的に挑戦し、国際的な舞台で通用する走りを実証してきたことも、高杉選手を語るうえで欠かせない要素です。

活動

高杉選手は、ファンや後進の女性ライダーの育成にも力を入れています。クラウドファンディングを利用して海外遠征やマシン整備の資金を集め、それをもとに得られた経験や技術を国内へ還元するというサイクルを築いてきました。講習会やイベントでは、オフロードの基本姿勢やルート選択のコツ、さらには長時間走行での集中力維持方法など、実践的なノウハウを丁寧にレクチャーしています。SNSを通じてもトレーニングの一環や遠征先での新鮮な情報を共有し、「女性がバイクに乗ること」の面白さや、ハードな競技でも挑戦する意義を伝えようとしているのです。メンタル面でも、自分を追い込むだけでなく、自然環境と向き合いながら走るエンデューロならではの達成感や楽しさを強調することで、多くの支持を集めています。

エンデューロを深く理解するために、ロードレース時代とは異なる筋力・持久力トレーニングも欠かさない姿勢が、多くの支持を集める理由の一つです。今後は、さらに難易度の高い海外レースへの参戦や、国内での若手育成プロジェクトへの参画も視野に入れ、精力的な活動を継続していくとみられています。彼女の走りが示すのは、性別や経験の垣根を越えて「やりたいことに本気で挑む」姿勢の大切さです。常に新しいことに挑戦し、そこで得た経験を仲間と共有する高杉選手のスタイルは、同じ道を目指すライダーだけでなく、モータースポーツファン全体にとっても大きな刺激となっており、これから先も多くの期待を背負ってエンデューロ界を盛り上げていくでしょう。